20thスクラッチ「再戦!ウインドvsストーム」
次の日、天下一DJ大会の3回戦を無事終え、準決勝、残ったのは
【Aブロック】DJストーム vs 【Bブロック】DJウインド
【Cブロック】DJサモ・ハン・ポンキー vs 【Dブロック】DJ KAGE
という組み合わせだった。
そして更に一夜が明けた。
きっちょむ「64名のDJが参加し、ヒップホップ、パンク、エレクトロ、テクノ、ハウス、ディスコ、RAVE、ハードコア、ファンコット、JAZZ、JUKE、ジャングル、ドラムンベース、ブレイクコア、ガバ、ハードダンス、アニソン、ゲットーテック、ゴム(Gqom)、
その他あらゆるスタイルのDJ達が腕を競ったダンスミュージックトーナメントォォォ!!
その長き戦いもいよいよ準決勝です!みんな、ここがニューヨークだ!
いざ、パーティ、GO!!」
ブースの中で目を閉じ、腕を組み精神統一して待つストーム。
風を感じ、目を見開くストーム。
その正面には天使のように神々しく降りてくるウインドの姿が。
「ストーム君。どれほど君と会えるのを待ちわびたことか。行くぞッ!!!」
ウインドは空中にDJブースごと浮遊させ、さらに、両脇のスピーカーまでも浮かせる。
プリティ「スピーカーも空中に!音が降ってくるようだわ!」
メガネ「クソッ!ウインドめ!」
その時メガネの顔に隣の男の腕がぶつかり、メガネにヒビが入る。
男はアクビをしている。
「フフン…ウインドにストームめ。さしづめ因縁の対決と言ったところか」
メ「おじさん、人の眼鏡を傷つけておいて謝らないなんて、それはないんじゃないの!」
プ「…!!!メガネちゃん、その人、いえその男は…アンダーワールドの首領、盤 勇太郎よ!!」
盤「ッ粉!!!!」盤の気合により、両耳につけていた客席用モニターヘッドフォンが吹き飛ぶ。
-地上最強のDJ-
-アンダーワールド首領-
-盤 勇太郎-
上半身裸の盤の背中の筋肉は「DJ」と読めるように鍛えられている。
盤に気づくストームとウインド。
ストーム(汗をかき)
「まさか、来ていたとはな!盤…!探す手間が省けたぜ!」
ウインド「その前に、目の前の敵を忘れていないか!
Balearic Viento ~Euros~!!(バレアリック、ビエント ~エウロス~)」
!」
ストームブースに吹く強風が。それと共にプログレッシヴハウスが流れ込んでくる。
ス「ウインドの腕にはすまねぇ事をしちまったが、おいらにも負けられない理由がある!」それにその技はもう効かないぜ!
歯でレコードを抑えるストーム。
曲は「MUSICARUS - Manic Heat」
メガネ「どっちも凄い、人間の領域を超えている!」
UFO「ウインドはメガネ戦と同じプログレッシヴハウスセット、一方ストームは、ターボファンクか!」
ウ「そして、北風~Boreas~(ボレアース)よ我に力を!必殺!Boreas Electro Energy(ボレアース エレクトロ エナジー)!!!、音圧を操作できる。この意味がわかるか?」
ウインドのブースでは音圧が増し、音が大き目に聴こえる。
客「ウインドの方は爽やかな風のようなプログレッシブハウス。ストームの方はターボファンク。
2人とも心地いい音だ…!」
ストーム「準決勝の客は疲れてる!爽やかな音で様子見だ…!」
プリティ「今の所どちらも引かず…ってところね!
ウインド「行け!ホーク君!!」
空に飛び立つホーク君。その両羽からはウインドのステージに両幕が広がり、VJが映し出される。
更にはウインドの方面にはレーザーとスモークが。
プリティ「今までDMTにはVJがいなかった…ウインドの完全にフェスを意識したDJ。一方、ストームの方は一見地味…これはピンチだわ!」
目を閉じ、センニンからもらった伝説のレコードをブースに置くストーム。音は無音のままだ。
ウインド「ストーム君!諦めたらそこでパーティ終了だぞ…!ライバルとして!君をっ!見損なったよ!」
客「出っ歯ストームの兄ちゃん、曲を止めちまったぜ!」
ス「ロサンジンから学んだ「間」。そしてこの伝説のレコード、何故か何度再生しても無音だった。
だが、今の俺には使い方がわかる!見ろ!聴け!」伝説のレコードがコズミックスクラッチで輝いていく!
「れこれこー!」
動き出すレコード。そしてそこからは徐々に曲が流れ始める!
レコードに手と足、顔が出現する!「れこ、れこれこー!」
流れだした曲は「STRIKE - INSPILATION」ストームのブース上には波形がオーロラのように光って見える。
ウインド「これは…!!!」
盤「あのレコード…まさかセンニンの…!」
ス「このれこれこ君、本人が望むままに好きなレコードに変化してくれる。どんな環境でも対応できる素晴らしいレコード生物だったんだ!
現代の技術では信じられないが、流石伝説のレコードだぜ!」
客「ストームのブースからも光が!ちょっと行って見ようぜ!」
メガネ「ターボファンクから少しずつBPMを上げ、さりげない繋ぎの歌モノ哀愁トラック。そしてあの輝かしい光!」
きっちょむ「おーっと!ウインド、メガネ戦と同様に髪が怒髪天を突き、おでこにはWの文字が!」
「ストームめぇぇ!」
どんどんエキサイトするウインドの音源。
客「Boreas Electro Energy(ボレアース エレクトロ エナジー)がどんどん激しくなっていく。これは人間の耳にはきつめの音圧だぜ!」
プリティ「ウインド!興奮しすぎて自分がセーブできなくなっているんだわ!」
メガネ「ストームさんは落ち着いた展開からのキメトラック。疲れとストームさんの光であっちにお客さんが流れている!」
U「ウインドはハードダンスにまでBPMが上がっちまった!俺好みだがな!」
光を放ち、空に飛び上がるれこれこ君「れこれこー!!!!」
ストームは最後の決めのトラックにかかる。
「行け!雨&雷のコンボスクラッチ!レイン&サンダー!!」
Jephte Guillaume Presents... Jean Claude Lamarre - Rhythm Of The Rain (Vokal Rain)
客「雨だ…!俺達の熱くなった体を癒してくれる…ドーム内なのに…あのれこれこ君とやらが降らしてくれているのか…?
メガネ「凄い!」かち割れる眼鏡。
ウインド「ストームのブース、ま、眩しい!目が、目が潰れそうだ!
あの空に浮かぶレコード生物がまるでミラーボールのようにこちらに向けて光を反射している!」
ストームに向けて盛り上がる客達!
きっちょむ「時間一杯!ウインド、400、ストーム、600!接戦ながらもDJストームの勝利です!」
空から傷だらけになりながらも戻ってくるホーク君
ウインド「ホーク君、、1から出直しだ・・・!」
いつの間にか客席の1番上に行って見ていた盤。
「ウインド…またしても敗れたか!イビザ支部は剥奪だ!しかしストームのあのレコード…。」
ストームの勝利!決勝戦へ!
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-20thスクラッチ 用語解説-
・ターボファンクとは?
ターボファンクっていうのは旧来ベースラインファンクと呼ばれていて、フィジェットなどのUKベースラインミュージックと60年代のファンククラシックスのビート感、音の当て方を複合させたミュージックです。ということなんですが実際のところはいろんな要素が絡んでいるので一概にこれだけとは言い難いです、ディスコハウスやインディー・ロックの方からもアプローチがあり、これからもっと広がりを見せるであろうジャンルだと思います。(askfmのMusicarus氏の回答より)
テーマ:DTM、宅録、ミックス、レコーディング、機材 - ジャンル:音楽
2020.08.30
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